Renteさん コメント有難うございます。 「税の使途を限定することを財務当局が認めることはハードが高い」という点についてですが、カナダ年金のクローバックは、次のように説明されています。
カナダの老齢保障年金(OAS)は、全額税財源により支給される年金制度であるが、受給者のうち、OAS以外の所得額が一定額(月額5,913カナダドル(約55.6万円))を超える場合は、所得額のうち当該一定額を超える部分の額の15%に相当する額を税として国に払い戻す(実際には、翌年7月から翌々年6月のOASの給付から控除する)制度があり、クロ-バックと呼ばれている。(第26回社会保障審議会年金部会(平成26年10月15日)資料2「高所得者の年金給付の在り方、年金制度における世代内の再分配機能の強化」31ページ)
確かに、これは税方式の公的年金なので、税との分の調整が容易であるという点はありますが、注目すべきは、「税として国に払い戻す」という位置づけで、「OASの給付から控除する」という年金減額を正当化していることです。「働いたら年金を減らす」ということではなく、「年金は減額しない→税負担は増える→年金を減らして調整する」というルートです。
そこで、日本の場合ですが、年金は満額支給することとし、「年金も含む所得で税負担を高める→高まった税負担の分は基礎年金の国庫負担を減額する→国庫負担の減少分だけ基礎年金を減額する」なら、いかがですか。これなら、十分に実現性があるように思いますが。 |